リバイバル公開記念コラム
「大脱走」を日本語吹き替え版で観たい!


祝、大脱走リバイバル公開!

 「大脱走」とはそのテーマ曲の「大脱走マーチ」とスティーブ・マックイーンのバイクシーンがあまりにも有名な、1963年に公開された上映時間2時間52分におよぶオールスター戦争アクション大作です。
(有名すぎるのでここではあえてスーリーは解説しません)
それが今回、公開40周年を記念して2004年3/6より東銀座の『東劇』でリバイバル公開される事となりました!

公式サイト
http://www.cqn.co.jp/escape/(リンク切れ)

でも私がここでわざわざこだわるのは、昔からなじんできた『吹き替え版』の「大脱走」なのです。

リバイバル公開、そしてTV放送へ

 1970年(昭和45年)にリバイバル公開され3時間近い大作ながらまたも大ヒット。その翌71年(昭和46年)10月にフジテレビが異例のスポットCM投入による鳴り物入りで当時金曜の午後9時から放映だった「ゴールデン洋画劇場」にて前後編の2回に分けて放送し高視聴率を獲得。
 73年(昭和48年)には紅白歌合戦の裏番組として3時間枠で放送され、その後も定期的に年末になると放送されたゴールデン洋画劇場の看板タイトルでした。
(何を隠そうこの大脱走での成功が良くも悪くも今に続くフジテレビの大作放映主義の原点になるのです)

 しかもほぼフジテレビでのみ放送されていたので、今みたいに放送局がころころ変わって吹き替えが変わるということもなく(放映時間枠は完全放送だけでなく、短縮されたりしてカットだらけになったりもしましたが)なんと2000年を越えてTV東京が2時間半枠で新録音版を放映するまでの約30年間も、同じ吹き替え版が放送されていました。

 この吹き替えが又当時の吹き替えらしく、絶妙の配役と翻訳の素晴らしい物でして、劇場で本編を観てない世代の私たちにとっては、TVであたりまえに観ていたこの吹き替え版こそが「大脱走」なのでした。

以下主なCASTの吹き替え配役になります。

キャラクター キャスト 声優
ヒルツ大尉 スティーブ・マックィーン 宮部 昭夫
バートレット(BIGX) リチャード・アッテンボロー 宮川 洋一
ルーゲル署長 ハンネス・メッセマー 川久保 潔
ラムゼイ大佐 ジェームズ・ドナルド 大木 民夫
ヘンドリー ジェームズ・ガーナー 家弓 家正
ダニー チャールズ・ブロンソン 大塚 周夫
セジウィック ジェームズ・コバーン 小林 清志
エリック デビッド・マッカラム 井上 真樹夫
ブライス ドナルド・プレザンス 勝田 久
ウイリー ジョン・レイトン 堀 勝之祐
マクドナルド ゴードン・ジャクソン 上田 敏也

その他も嶋 俊介青野 武、、吉沢久嘉仁内建之、等々。
上記の配役を読んで、「なんて凄いメンバー」だと思ったあなたは吹き替えマニアです。(笑

完全版ビデオの時代、廃れゆくTV放映

 さて、時代はレンタルビデオやレーザーディスクの普及で家庭で完全版の映画を観るという行為があたりまえの時代になりました。字幕で観てもそりゃ充分面白いのですが、やはり吹き替えで観たいと思ってしまう脳味噌やられている私は、輸入盤の字幕の入ってないレーザーディスクでも買って吹き替え版アフレコして作ろうと本気で考えていました。

 しかしその頃にはもう3時間枠とか、前後編で放映される事も少なくなり、ダイジェスト版のような放映しかされなくなっていました。一度は「大脱走・ダイジェスト版」というタイトルで無理矢理2時間枠で放映されたほどです。正味約90分、すさまじい勢いで話が進んでいく本当にダイジェスト版でした。
 なんで無理矢理こんな放送をと思っていたら、これは当時「ゴールデン洋画劇場」というタイトルがなくなる記念放送だったらしいです。

 しかしこんな時の為のTV東京、1994年(平成6年)に久しぶりに前後編で放送してくれたので大喜びで録画しました。
いつか完全吹き替え版を作るために。

DVD登場!期待される吹き替え音声収録、しかし・・・

 そして時代はマルチ音声収録可能なDVD。比較的早くから「大脱走」は発売されましたが字幕版のみの発売でした。しかしいつの日か吹き替え音声付きで発売されるのではと期待していましたらその時はやってきました。

 2002年11月8日、大脱走 <製作40周年記念特別編>という事で待望の吹き替え収録版DVD発売です。
「これは買うしかないだろう!」と発売日にGET!
 ご機嫌でDVDディスクをプレイヤーにセット、メニューで音声を日本語、字幕はなしを選択そして再生…流れ出す大脱走マーチのメロディーに気分はすっかり最高潮!

 そして最初の映画の解説の字幕が出てきた時「うん?字幕も出なけりゃ吹き替えもない、おかしい、TVではこの字幕を吹き替えていたのに・・・」ここで嫌な予感が走りましたがとりあえず続行。
 しかし次々と「あれ、ここもない、え?ここもかよ、しかも字幕が出ないって事は日本語入れ忘れの不良品か?」と思っていると原語のみのシーンが延々3分ほど続いたので一度再生を中止。

 色々調べるとメニューで音声日本語を選択した時点で、欠落部分に字幕の出る設定に自動的になる事がわかり、今度は音声だけを選択して頭から再生。すると吹き替えのない部分に字幕が出てきました。と、言う事は…

「この部分の吹き替えはないってことかい、冗談じゃないぜ!」

日本語版復元計画

唖然としているのもつかの間、だんだん腹立ってきて20世紀FOXに問い合わせた所
 お問い合わせ頂きましたDVDソフト「大脱走特別編」の件につきまして、ご連絡申し上げます。

 この作品の吹き替え版は、昭和46年にフジテレビの「ゴールデン洋画劇場」枠で放映されたときに製作されたオリジナル版を収録しておりますが、収録内容につきましてはその後何回かのTV放映に使用された後の現存するバージョンを収録しております。

 何回かのTV放映を経ることで、放映時間の制限あるいは表現の問題等、様々な理由によりましてオリジナルの収録分数がカットされることは残念ながらよくあることでございます。権利元としましては、このバージョンが現在入手しうる唯一のバージョンでございますことをご理解いただければ幸いでございます。

 ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございませんが何卒、よろしくお願い申し上げます。

との返事に「うちにはあるんだから貸してやるよ!」とPCの前で叫びつつ、一体全体どこが無いのか意地になって付け合わせた結果は比較表の通りになりました。

比較表はこちら。(2006年1月8日付けで、2005年12月16日発売のアルティメット盤との付け合わせを更新しました)

 付け合わせたら実は意外と94年放映版にも欠落箇所があり完全版にはならない事が解りました。しかしそんな時間と労力を使って付け合わせたので、こりゃアフレコして作る事ができるなと、途中からそういう意識で観てたらなんとDVDに収録されている吹き替え音声よりも10年前に録画したビデオのhifi音声の音質の方がいい事が発覚!無い部分だけ付け足せば楽に作れると思っていたのに間に入れるとあからさまに音が違いすぎるので全面的に差し替え決定。

 画は40周年記念版をベースに音をビデオから、吹き替えのない部分は字幕対応と軽く考えてたら、これも吹き替えの間にまんま入れるとしっくりこない。字幕には字幕の流れがあるからです。しかたないので吹き替えの流れに合わせて自分で翻訳して新たに付ける事にしたりと紆余曲折を経て、なんとかかんとか復元版を作り上げました。

 完全版ではないにせよDVD版と比べれば充分満足できる物ですが、もしこれを読んだ方で1994年以前に放送されたバージョンのビデオやカセットの音源をお持ちの方がいらっしゃったらご連絡頂けたらと思います。
(このリバイバル公開を機会にDVD出し直す…なんてことはありえないでしょうね)

連絡先はこちら。

※IE以外のブラウザで上記リンクをクリックしてメールソフトを開くと、件名が文字化けする場合があります。
その時は件名を「大脱走 日本語吹き替え音源の件」として送信してください。

映画は是非大画面で…

 今はちょっと前と比べるとビデオやDVD、はてはスカパーで古い作品が気軽にTVで観る事ができる時代になりました。でもTVで何回も観てても大画面で視界一杯で観ると又印象が変わりますし、特に古い作品はTV放映なんて考えていない構図の撮り方をしてますから劇場で観ると同じ作品とは思えない事があります。

もし未見の方がこの文章を読んでちょっとでも観ようなんて気にでもなりましたら、是非大画面でご覧ください。
大画面で観る「大脱走」は圧巻です♪(なんのまとめにもなってない…)
2004.2/26UP


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